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2011年2月25日金曜日

ENG #27-5 "Great Britain and Northern Ireland Olympic football team"

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前回からの続き

"Small Town Stadium"終了後は、スパーズとウェストハムのオリンピック会場の使用権争奪戦の件について触れる。結果は周知の通り、ウェストハムが使用権を勝ち取り後は政府とロンドン市長の承認を得るだけとのこと。

(この問題はスタジアム好きの俺としては無視できないので後日取り上げます。)

お次は英国五輪代表問題
ところで漢字って便利だよね。長ったらしいタイトルがこんなにも短くなるなんてさ。

フットボールファンとしては英国勢を世界的な大会で見られないのが残念で仕方ない。国際オリンピック委員会(IOC)は1国1代表と定めているため、イギリスオリンピック委員会(BOA)の下からは1チームしか出場することが出来ない。ここで弊害となるのが英国4協会の存在だ。


The FA est.1863

The Scotish FA est.1873

Wales of FA est.1876

Irish FA est.1880

”上の4協会は世界最古のフットボール協会と呼ばれ、フットボールの歴史に多大な影響を及ぼしてきた。1882年には4協会が協力し国際フットボール評議会(IFAB)を設立。それ以来、フットボールに関するルールはこの評議会によって定められてきた。”
簡単に補足すると、
1863年10月26日、イングランドにてFA設立。
1882年12月6日、4協会の王者を決めるための大会(British Home Championship)での統一ルール制定のためIFABが設立。
1904年5月21日、パリにて国際サッカー連盟(FIFA)がフランス、スイス、スペイン、ドイツら欧州8カ国により設立。
と、IFABはFIFAの創立より22年、FAに至っては41年も早く、その間、大英帝国下で英国式フットボールが世界中に広まる。そのためか、FIFAは創立時から「IFABが制定したルールに従う」としており、今現在もサッカーに関する重大なルールはIFABの年次総会で決定される。番組では、
"1913年 FIFAが国際フットボール評議会に加盟した。"
と紹介しているが、「IFABがFIFAに代理人参入の権利を与えてやった」とした方が相応しく、IFAB年次総会の参加者は現在、4協会各代表+FIFAの代理人4人のみである。そしてルール改正には6票が必要であり、番組が言うように、
"イギリスに不利なルール改正は絶対に可決されることはない"
と言われている状態である。そんな中で
"今回、自国開催のオリンピックでイギリス代表として難色を示しているのはスコットランド、ウェールズ、北アイルランドの3協会。その理由の一つがこの評議会にあると言う。"
加えて、FIFAのブラッター会長曰く、
"イングランド人だけのチームで参加すべきだろう。もし統一英国代表を出場させたいと言うのであれば、元々4つの協会に分かれている意味が無いだろう"
とのこと。つまり、スコットランドとウェールズ、北アイルランドは、4協会統一の英国代表が実現すると、各協会の存在自体が見直され、IFABでの権力低下どころかその独立性も危うくなることを恐れているのだ。

そんな訳で今大会ばかりは流石に自国開催ということもあり、イングランド代表が英国代表として参加することになっている訳です。

そして番組は英国代表について、
"しかし、これまでに何度か4協会が手を結び英国代表として五輪に出場したことがあった"
と紹介。更に、
"1908年、初めてフットボールが正式種目になったロンドンオリンピックには4協会合意の下でイングランドのアマチュア代表が英国代表として出場し金メダルを獲得。続くストックホルムオリンピックでも優勝し2連覇を達成した"
と、その輝かしい歴史を振り返る。

実は08年の優勝時に、FAは他3協会と「以降の英国五輪代表はFA所属のアマチュア選手で編成する」ことに合意していたらしい。もっとも、時が経つに連れて非イングランド人選手も英国代表として参加するようにはなるが。

しかし、戦争が明けた20年アントワープ大会では、世界の勢力図の変化は軍事面のみならずサッカー界でも起こったことを人々は思い知らされる。大会2連覇の英国と2大会連続準優勝のデンマークが初戦で姿を消してしまったのだ。

これは当時、英国を筆頭に欧州各国でプロ化の波が押し寄せており、欧州各国プロ選手達の五輪への参加が要因と言われている。プロ化の最先端にあったFAを筆頭とする4協会は、アマチュア規定を遵守した上で、英国最強チームを組織することは事実上不可能であったのだ。

このため、英国は24年、28年と競技のプロ化を理由に大会への参加を拒否。その後、36年大会から復帰するものの、英国代表の主体であるFAがプロとアマチュアの差別化を撤廃したことに加え、欧州選手権U-21が五輪予選を兼ねるようになったため、IOCの1国1枠問題と4協会間の確執が表面化。

72年ミュンヘン五輪を最後に今日まで英国代表は大会への参加を拒否し続けている。

ここで番組は2008年にgurdian紙が行ったアンケート結果を紹介。
"2012年ロンドン五輪にGBは英国代表を参加させるべきか?"
英国国民の多くも英国代表の実現を望んでいるようだ。ウェールズ代表のガレス・ベイルは去年Daily Mirror紙の取材に対して、
ガレス・ベイル独占インタビュー:
英国五輪代表について

――僕みたいな若い選手にとってオリンピックは大舞台に立つ絶好の機会だと思うよ。でも、ほら、僕はウェールズ人で、皆さんご存知のように、ウェールズはそういった物にあまりご縁がない。だから、オリンピックでプレーしたいし、特にグレートブリテンの一員としてなら大歓迎だ。
もちろんウェールズにはウェールズであってほしい。それはとても重要なことだし僕自身もウェールズが変わってしまうのは望まない。でも、グレートブリテンと言う素晴らしいチームでプレーする機会があればな、とは思うんだ。

来年(つまり今年)3月にカーディフでの母国ウェールズ(Dragons)とファビオ・カペッロ率いるイングランド(Lions)との試合について
――ウェールズ対イングランドはアーセナル対トッテナムみたいなものだと思うよ。少なくとも僕はそうなることを望んでるね。
とベイルは微笑む。

熱いウェールズ魂を持つベイル兄さんはどっちもやる気満々なようです。

以上、ENG#27の紹介と補足終了。

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